イオンカードの海外旅行傷害保険について紹介します。
イオンカードの海外旅行傷害保険
現在、51種類ものイオンカード(プロパーカード25種類、提携カード26種類)が発行されています。
これだけ数多く発行されている中でも、海外旅行傷害保険が付帯するイオンカードは3枚しかありません。イオンSuicaカード、KNTカード、イオンゴールドカードの3枚です。
この3枚のイオンカードは、ゴールドカードを含めて全て年会費無料です。
イオンSuicaカードの海外旅行傷害保険
イオンSuicaカードは、イオンクレジットサービス株式会社と株式会社ビューカードとの提携カードです。
イオンSuicaカードは、ビューカードの中では「マークの有るカード」に分類され、株式会社ビューカードが提供する2つの大きな特典が付いています。
一つはモバイルSuica年会費(税込1,030円)が当面無料になること、もう一つが海外旅行傷害保険が自動付帯、国内旅行傷害保険が利用付帯することです。海外旅行傷害保険、国内旅行傷害保険ともに引受会社は東京海上日動火災保険株式会社です。
以下、イオンSuicaカードの海外旅行傷害保険の内容を、(1)対象となる海外旅行事故、(2)支払われる保険金額、(3)日本語救急サービス、について順に紹介していきます。
(1)対象となる海外旅行事故
イオンSuicaカードの海外旅行傷害保険は自動付帯です。
自動付帯の意味は、海外旅行出発時点で有効なイオンSuicaカードの会員であれば、海外旅行前に特別の連絡なしに自動的に海外旅行傷害保険の補償対象となるという意味です。自動付帯の意味は、イオンカードの国内旅行傷害保険と比較するとより明瞭になります。「国内」旅行傷害保険は、公共交通乗用具の搭乗費用・宿泊施設の費用・パッケージツアー料金といった国内旅行代金を支払った場合のみ適用されます。一方、海外旅行傷害保険の適用にあたってはは、イオンSuicaカードで海外旅行代金(公共交通乗用具の搭乗費用、宿泊施設の宿泊費用、参加する募集型企画旅行の費用)を決済する必要もありません。自動的に適用されるからです。
また、海外旅行にイオンSuicaカードを持参する必要もありません。但し、現地でアシスタントサービスを利用する場合にクレジットカード番号が必要になりますので事前にカード番号を控えておくことをおすすめいたします。
海外旅行傷害保険の補償対象旅行期間は、イオンSuicaカード会員が海外旅行の目的をもって住居を出発したときから、住居に帰着するまでの間で、且つ、日本を出国した前日の0時から日本に入国した翌日の24時までとなります。但し、最長で日本を出国した日の翌日から90日後の24時までとなります。
(2)支払われる保険金額
イオンSuicaカードの海外旅行傷害保険の各補償項目別の保険金額をまとめました。
自動付帯される点は評価できますが、保険金額が全体的に低い上に、携行品損害、個人賠償責任、救援者費用の補償は付かない点が心許ないですね。
補償内容 | 支払われる保険金 |
---|---|
死亡 | 500万円 |
後遺障害 | 程度に応じて15万円~500万円 |
傷害治療費用 | 最高50万円 |
疾病治療費用 | 最高50万円 |
携行品損害 | - |
個人賠償責任 | - |
救援者費用等 | - |
(3)日本語救急サービス
海外旅行中にイオンSuicaカード会員が、万一傷害を被ったり、病気になった場合、24時間年中無休の「東京海上日動海外総合サポートデスク連絡先」に電話をすると、その状況に応じて救急病院の紹介・手配、転院の手配、救急車等の移送機関の手配などを(2)の保険金の支払い範囲内でサービスを受けることができます。
KNTカードの海外旅行傷害保険
KNTカードは、イオンクレジットサービス株式会社と近畿日本ツーリスト株式会社との提携カードです。
旅行会社のクレジットカードということで、当カードにも海外旅行傷害保険が自動付帯します。
自動付帯ですから、イオンSuicaカードの海外旅行傷害保険でも説明したとおり、海外旅行出発前に連絡も必要ありませんし、海外旅行代金のKNTカードによる決済も必要ありませんし、KNTカードを旅行に持参する必要もありません。自動的に補償が適用されます。
補償内容 | 支払われる保険金 |
---|---|
死亡保険金 | 2,000万円 |
後遺障害保険金 | 程度に応じて60万円~2,000万円 |
イオンゴールドカードの海外旅行傷害保険
イオンゴールドカードの海外旅行傷害保険の補償項目は、保険金額以外は、イオンSuicaカードと同様です。
重複を避け、保険金額のみを記します。
イオンゴールドカードは、家族カードを追加発行できますので、家族カード会員様も以下の補償内容が受けられる点がメリットです。
引受会社は、イオンSuicaカードの東京海上日動火災保険株式会社とは異なり、あいおいニッセイ同和損害保険株式会社です。
補償内容 | 支払われる保険金 |
---|---|
死亡 | 3,000万円 |
後遺障害 | 程度に応じて90万円~3,000万円 |
傷害治療費用 | 最高200万円 |
疾病治療費用 | 最高100万円 |
携行品損害 | 1旅行中及び補償期間中30万円限度 |
個人賠償責任 | 最高3,000万円 |
救援者費用等 | 最高100万円 |
他の海外旅行傷害保険に加入している場合の保険金額の合算について
イオンSuicaカード/kntカード/イオンゴールドカード以外にも、海外旅行傷害保険が付帯するクレジットカードを持っていた場合、及び、任意で海外旅行傷害保険に加入していた場合、保険金額は合算されるのでしょうか?
イオンSuicaカードを例に取り、ケースごとに考えてみましょう。
イオンSuicaカード以外に、他社発行の、海外旅行傷害保険付帯クレジットカードをお持ちの場合、死亡保険金・後遺障害保険金とその他の保険金では扱いが異なります。
死亡保険金・後遺障害保険金については、受取が可能な保険金額は、各カード付帯保険の合算額ではなく、各カード中最も高い保険金額となります。
一方、その他の保険金については、各カードの合算額が上限金額となります。
次に、ビューカード旅行傷害保険が適用されるイオンSuicaカード以外に、同じくビューカード旅行傷害保険が適用される「ビュー・スイカ」カードやルミネカード、ビックカメラSuicaカードなどをお持ちの場合ですが、こちらは残念ながら、死亡保険金・後遺障害保険金、その他の保険金関係なく、各カードの合算額ではなく、各カード中最も高い保険金額となります。
最後に、別途、任意の保険契約に加入されている場合ですが、こちらは、全ての保険金においてイオンSuicaカードの保険金額としっかり合算されます。安心ですね。